ベトナム旅行記 |
空港バスにて(プロローグ) すさまじい雷雨だ。ひっきりなしに雷鳴が轟く。 『飛行機、飛ぶかな?』 俺は空港行きのリムジンバスの中でそればかり思っていた。 今回の目的地はベトナム、ハノイ。 ショッピングやエステに興味のない俺にはホーチミンよりハノイが興味をそそられる。 「旧市街に行きたい。行って城門を見たい。」 今回のテーマは「住むように過ごす。」だ。(そこ!笑うな!) 旅行雑誌のキャッチコピーみたいでこっぱずかしいが、いつものように観光名所を駆け回るのはやめて、旧市街で時間を過ごそう。 一日だけ郊外の古い町を訪ねよう。 観光は城跡と文廟だけいい。 ホテルも旧市街地の中のホテルを選んだ。 移動を考えないので、ホテルもチケットも日本で予約した。あとは行くだけ。飛行機さえ飛べば…
空港に到着。 欠航と遅れだらけのフライトスケジュール。 長い行列と混乱する搭乗客。 あちこちで怒鳴り合いが… という光景を想像しながら空港に入るが、そこは平穏そのもの。 フライトの遅れも全くなし。 雷と飛行機って関係ないの? 窓の外の雷鳴について誰も何も言わないまま飛行機はテイクオフ。 まあ、無事出発出来るのは嬉しいけど、なんか納得が… |